全量買取制度は、中小企業や一般個人も利用できるか?

結論から言うと、実は利用できるのです。発電容量が10kW以上のシステムを設置できれば、大企業が設置するメガソーラーと同様の条件で、電気を買い取ってもらえます。意外と知られていないのですが、2012年7月からの新制度では住宅用と非住宅用などの区分が無くなり、たとえ住宅用であっても10kW以上のシステムであれば全量買取の対象になりました。

設置面積は20坪程度から

現在、最も高性能な東芝のパネルであれば、1枚あたりで0.24kWを発電します。つまり、これを42枚載せることができれば10kW以上のシステムとなります。東芝のパネルは1枚あたり面積が約1.25平方メートルのため、50〜60平方メートル16〜20坪)程度の面積があれば、全量買取も視野に入ってくるということになります。

全量買取にした場合のメリット&デメリット

2012年度の設置であれば、買取価格は42円/kWh。これは10kW未満のシステムであっても、10kW以上のシステムであっても変わりません。最大の違いは買取期間です。前者が10年間なのに対し、後者は20年もの間、42円という高額で買い取ってもらえるのです。仮に10kWのシステムで年間10000kWhを発電した場合、年間の売電額は42万円。これが10年間続くと、売上は420万円ですが、20年続くと840万円にもなります。

10kWのシステムは、現在400〜500万円ほどで設置できるので、費用対効果かなりよいと言えるのではないでしょうか。賃貸アパート経営などと比べ、売上予測がしやすいことが最大のメリットと思います。

いっぽうデメリットは、メンテナンスコストがかかることだと思います。大規模になればなるほどパネルの不具合が生じる可能性が高まるのと、周辺機器(パワーコンディショナー)が割高になってきます。シミュレーションを比較するさいには、こうした保守コストがどう見積もられているか、およびアフターフォロー体制について入念にチェックしておくべきでしょう。

具体的な見積もりのとり方(30坪未満)

設置面積が100平方メートル30坪)を下回る場合は、通常の家庭用の見積もりと同じでいいと思います。仲介サイトの備考欄等で「10kW以上載せたときの提案も欲しい」旨を伝えておけばより確実だと思います。ただし、業者の販売方法についてトラブルも増えてきているようです。以下のリンクもご参考になさってください。


>>一般家庭が見積りをとるときのポイント

具体的な見積もりのとり方(30坪以上)

設置面積が100平方メートル(30坪)を上回る場合は、中規模〜大規模に対応できる専門の業者を探したほうがいいと思います。ただし、一般家庭用と同じように悪徳(は言い過ぎかもしれませんが)な業者も存在する業界なので、1社ではなく複数社からの見積りをとることを強くおススメします。以下のサイトは産業用ですが、30坪以上であれば中小企業はもちろん、個人での見積もりにも対応してもらえます。


>>複数社の見積りを入手し、比較できる「仲介サイト」(30坪以上)




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